循環器内科うし先生のほのぼのブログ

北海道の中規模病院で勤務する循環器内科医のうし先生です。

院内で一番稼ぐ診療科は?

こんにちは、うしです。

 

 

 

 

今回はタイトル通り、院内で一番稼いでいるのは何科かということと、自分なりの考えを、自分の病院のデータ?を参考にしながら率直に書いてみました。

 

 

 

 

 

 

 

何科になるのが一番お金持ちになる?

これは今回の本題ではないと思いますが、圧倒的に美容整形でしょうか?自由診療は無敵ですね(笑)

あとは世間的には麻酔科が稼げると言われてますがどうでしょうか?フリーランスでシフトを組みやすいからだと思いますが、個人的には科よりも何を目指すかによってだいぶ変わるので、研究職とかでなく臨床医では科はあまり関係ない気がします。

 

 

 

 

 

 

院内では何科が一番稼いでいる?

ここからが今日のブログの本題です。

一応当院の病棟で主治医別にみてみたところ、一番稼いでいるDr.たちは血液内科でした。

2位が循環器内科、3位以降は整形外科消化器内科Dr.のような感じでした。

 

理由としては、血液内科で使用する抗がん剤が非常に高価で、その分売り上げが大きいことが挙げられると思います。

循環器内科は、PCIやペースメーカーなどの比較的短期間入院でcommonな病気の手技料(手術料)が高く、稼ぎ頭になりやすいと(自分では(笑))思っています。

消化器内科は見たところ、ポリペクがコストパフォーマンスが大きく見えました。整形外科はとにかく骨折手術が多いところでしょうか?

 

今回は総収入やDPC換算収入などを総合して見てみましたが、材料費や薬剤費を差し引いた統計は見当たりませんでした

そのため、血液内科の場合は元々の薬価を考えると+だけとも言えず、もちろん循環器内科も材料費は高いので(非常に高収益のアブレーションも使い捨てのもので10-30万円くらいのもあったはずです)。

 

また緊急手術に備えてくれている外科(1回の単科高く内科の侵襲的治療は外科のバックアップありきでやっている)や、1人はいてほしいマイナー科(意外と外来を1人でたくさん回して売り上げだけでいったら1位の可能性あり)、売り上げ的に嫌な言い方をすると患者をゲットし振り分けしてくれる救急科などなど、目に見える数字以上にどの科も売り上げに貢献しているので、収益上位だけでみるのは浅はかだとは思います。

 

 

 

 

 

 

病院に稼いで貢献した方がいい?

 ちなみにうちの病院はいくら稼ごうが自分の収入には関係しません。収入には関係しなくても、科ごとに若干お給料は違うかもしれませんが、うちはどの科も同じですね。

 

もちろん、自分の病院が潰れてしまっては元もこうもなく、理不尽な仕事が増える可能性があるので(どこどこに合併したからこの仕事をやってほしいや、どこどこに転勤してほしいなど)、自分の病院の経営を守ることは大事です。

 

また、金銭面以上に病院に貢献しているのは恒常的に働くことにおいても重要かと思っています。少しキタナイ言い方をすると、その科がなくなったら病院に大ダメージの科の主張は事務方や上層部には割と通りやすい傾向はあると思います。舐められたくなかったら普段から頑張れというわけでもないですが(笑)

 

 

 

 

 

 

お金以上に大事なこと

やはりハートでしょうか(循環器だけに←)。

循環器内科を例にあげると、頑張って収益を上げるのは実は簡単です。というのも循環器の侵襲的治療の適応というものが「症状があれば」とか、「医師が必要と判断した」とか、「総合的に」などのものが多いため、専門科の裁量任せなところが多いからです。

例えば、ペースメーカーの適応については、「有症状の洞不全症候群」については、息切れあって少し脈が遅ければ挿入検討したり、冠動脈も末梢病変でPCIしなくてもよさそうなのにPCIしたり、高齢の発作性心房細動などにアブレーションしたり、極端なことをしなくても少し適応の閾値を下げるだけで儲かってしまうとは思います(現にそういう悪い病院もあるようです)。

正義感や倫理性というわけではないですが、やはり診療はある意味科学的でないといけないと思います。次に本人家族との相談や、その患者に本当に必要な治療なのかを考える総合的な視点が大事だと思います。

 

 

 

 

 

 

 

あまり深いことも書けずすみません。

 

何が言いたいかというと、血液内科と循環器内科は稼いでいるから言うこと聞けよ!ということではなく(笑)、金銭面ではなく、頑張っている医師や診療科は評価されるべきということと、医師は逆に儲けではなく科学者として(また人として)のは高いが大事ということでしょうか。

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。

 

 

 

みんなこっち見てます👀

 

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